2015年1月11日日曜日

返還請求訴訟④ 東京高等裁判所の判決文(抜粋)(3)



<解説>

前回に引き続き、東京高等裁判所の判決文を紹介します。なお〔*  〕は引

用者の注釈です。下線、太文字も引用者の判断です。

 
<判決文の抜粋>

「6 争点5(本件納骨壇使用契約の解除又は解約の成否)について(前回の続き)

  (4) 進んで、本件納骨壇使用契約の解除の可否について検討するに、本件納骨壇使用契約は前記に説示したとおり準委任契約類似の無名契約であるから、民法656条、6511項が類推適用されるものと解される。したがって、利用者は、いつでも契約を解除することができる。このことは、自らの死後、その焼骨をどこに埋葬し、埋蔵し又は収蔵するかについては利用者が自由に決めることができる事柄であり、利用者が生前、転居したり、改宗する可能性もあること、控訴人〔*幸福の科学〕も、本件納骨堂内でのシフトアップのほか、他の墓地等からの改葬も受け入れていることからみて、納骨壇使用契約の当事者の合理的な意思であると認められる

  (5) 以上によれば、被控訴人〔*元信者〕らは本件納骨壇使用契約をいつでも解除することができるから、本件納骨壇使用契約は、平成25219日の被控訴人らの解除の意思表示により、将来に向けて終了したものと認められる。

(2) 172122行目の「納骨壇の半永久的な利用権の設定」及び2324行目の「納骨壇の半永久的な使用」を、いずれも「長期間にわたる特定の納骨壇における焼骨の収蔵」と改める。

(3) 184行目冒頭から13行目までを削り、26行目の「納骨壇の半永久的な使用」を「長期間にわたる特定の納骨壇における焼骨の収蔵」と改める。

(4)191819行目の「半永久的」を「永代」と改める。

(5)2014行目の「前期63)」を「前期65)」と、同行目の「平成25520日」を「平成25220日」とそれぞれ改める。

 
<解説>

前回の解説で説明したことが、詳しく判決として出ている箇所です。ここで注目したいのは、納骨壇の「利用者は、いつでも契約を解除することができる」と明言していることです。これは幸福の科学が、「売主である控訴人〔*幸福の科学〕の債務不履行がない限り、本件納骨壇使用契約を解除することはできない」との主張を、完全に退けた判決です。

しかも、この契約が「準委任契約類似の無名契約」と認定されたことで、納骨壇使用契約は解約の意志表示をした日の翌日から契約が解除されることになります。解約の意思表示をした時に直ちにお金を返してもらえなければ、返金されるまでの期間に対して年率5分の利息がつき、それが遅延損害金として支払われるのです。

いずれにしても、幸福の科学側が納骨壇使用契約は「納骨壇使用権の設定契約」であり、その本質は「納骨壇使用権の売買」であり、それゆえに返金できないとした主張を、真っ向から退けていることが重要です。

この判決では、納骨壇を申し込んだということは、使用権を購入したわけではないし、またそのボックス(納骨壇)を長期間にわたり借りる契約をしたわけでもないというのです。

では何かというと、ざっというと「納骨堂に設置された特定の納骨壇において焼骨の収蔵という事実行為を委託」する「有償の準委任契約類似の無名契約」を交わしたのだというのです。

わかりやすく言うと「焼骨の収蔵」を幸福の科学に委託した契約が納骨壇使用契約だと、こう認定されたわけです。だから、「焼骨の収蔵」という事実行為を「委託することをやめます」といえば、即刻契約は解除されますよ、というのが東京高裁の判断です。(次回に続く)

 

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