2014年3月7日金曜日

OR論④・・・エル・カンターレ宣言考


エル・カンターレ宣言の反作用
 

エル・カンターレ宣言とは、大川隆法氏が1991715日の生誕祭で、東京ドームにて自分はエル・カンターレであると宣言したものです。彼はこう宣言しました。

「あなた方の前に立ち、永遠の真理を語るは、エル・カンターレである。われは、この地球の最高の権限を握りたるものである。われは、この地球の始めより終わりまで、すべての権限を有するものである。なぜならば、われは人間ではなく、法そのものだからである。」

つまり法身仏と呼ばれる存在であり地球の最高権限者、要するに最高神であるという宣言です。その後、エル・カンターレは大宇宙創造の根本仏になり、さらには20次元を超える存在になります。宇宙で一番偉いすべてを創った神ということになっています。

普通の人がこれを聴くと、妄想の極致と感じるはずです。今の私には、心理学的にみて、OR氏の自我がハイパーインフレーションを起こしていたと見えます。要するに妄想が膨らむことで自我が肥大しすぎて、精神的に病気だと思うのです。この宣言はその反作用がすぐに来ました。

 
「本当にあなたはそんなに偉大な存在なのか。」

OR氏が自分の思い上がりに気付いてもっと謙虚になるように、警告がなされたと思うのです。それが講談社事件であり、それに続くマスコミのパッシングだったと、今では思います。

もちろん、宗教対マスコミの明治以降の戦いの構造はあるでしょうが、それだけではないと思います。なぜならエル・カンターレ宣言は、自分が地球神であり神々の長であるという宣言です。本当にそれほどの存在なのかと、マスコミが一斉に検証を始めるのは、至極当然のことです。

アメリカの大統領選挙ですら、その人物が大統領になって本当に危険はないのかとマスコミがあらさがしをして厳しく検証しますそうした検証に耐え抜いて、その上で選挙人の過半数の支持を集めるからこそ信頼されるのです。そうして初めて世界一の権力が委ねられるし、核のボタンも持つことが認められるのです。

まして、神々の長であるというのですから、「本当か?」と検証が始まるのは当たり前です。マスコミの嫉妬でも何でもない。当然受けるべき洗礼だと思います。

 
マスコミへの反応が意味するもの

 
しかし、それに対してどう反応したか。OR氏は講談社フライデーの記事に激怒して、組織をあげての反撃を行いました。有名なFAX攻撃で講談社フライデー編集部の機能をマヒさせて、フライデーの発刊を中止に追い込む作戦です。さらにデモを組織して講談社に圧力をかけました。そして訴訟の連発です。また若き日のOR氏をノイローゼと診断したというカウンセラーには、K会の当時の幹部が押し掛けて脅迫し、無理矢理ラジオで発言を撤回させています。さらにK会批判をした宗教学者S氏に対しては、勤務先の大学でのセクハラ被害をでっち上げ、被害者の地父親を名のった広報局員が東京の某スポーツ紙に記事にさせて、大学に対して解雇への圧力を加えようとしました。組織をあげての戦闘と謀略と裁判による反撃です。(そのような事があったことを知らない信者は多いと思います。)

しかも、講談社から威力業務妨害に問われることを避けるために、OR氏は「自分は一切これには無関係で会員が自発的に行動した」として、裁判で争いました。結局、この裁判はK会が敗訴し、業務妨害と認定されました。

また講談社本体裁判では、フライデーの記事による名誉毀損について

「宗教法人、及びその主宰者等は、法による手厚い制度的保護の下に、人の魂の救済を図るという至上かつ崇高な活動に従事しているのであり、このような特別な立場にある団体ないし、その責任者は、常に社会一般からその前存在について厳しい批判の対象とされるのは自明ということというべきあろう。」と、K会の起こした名誉棄損の訴えは成立しないという最高裁の判断がでて、「判例」となっています。

K会では、大伝道で投じた広告宣伝費が、講談社による批判によって資金回収ができなくなったとして、高額の訴訟を起こしましたが、敗訴しています。

 つまり、講談社等のマスコミによる批判に対してとったK会やOR氏の対応は、業務妨害、デモ、高額訴訟、恫喝による証言の揉み消し、ねつ造情報を使った謀略、でした。(冷静に振り返れば、これがまともな団体であるとは言い難いですね。)

そしてOR氏本人は、家を出がけに写真週刊誌フライデーに顔写真をとられたのが、よほどショックだったようで、ほとんど外出ができなくなり、一種の監禁症の症状が出ました。これがのちに精神的な病へとつながった一因ではないかとある側近は語っています。

 
さて、マスコミの挑戦に対する応戦それ自体を全否定するつもりはありませんが、問題はその時の手段と心境です。応戦の手段としての過激な行動は、その後も国民の反感とひんしゅくを買い続け、伝道の最大の阻害要因となりました。またOR氏の心境は怒りと恐怖心です。

「果たしてそれが神々の長ですか? 地球の最高権限者ですか?」

という問いかけが、世間から投げかけられていたのではなかったでしょうか。そしてその結果は、「ノー」でした。

 
仮面と抑圧

 
 エル・カンターレ宣言はこのような社会的な反作用を伴ったわけですが、OR氏自身の心にも深刻な反作用がありました。それは抑圧です。

エル・カンターレを宣言した以上、それに反する未熟さや弱さ、欲望、恐怖心、そう言った一切のものは抑圧して、表面意識では自覚できなくなっていったと思います。なぜなら、OR氏は「エル・カンターレ」という分厚い仮面(ペルソナ)をかぶってしまったので、それに反する思いは強烈に抑圧され、封印され、場合によっては切り離されていくことになったのです。それはその後の多重人格化(統合失調症)の伏線となりました。

 心理学における多重人格の理論は、潜在意識の中に抑圧したコンプレックス(心的複合体)が憑依し、表面意識の座を奪って自律的な動き方をするというものです。その抑圧が激しければ一つだけでなくいくつものコンプレックスが発生するので、それが別々に憑依して現れると多重人格の現象が始まります。もちろん同時に別人格の霊の憑依が伴うこともありますが、基本は本人の抑圧されたコンプレックス(心的複合体)の作用です。本来表面意識に統合されるべき人格が、統合を求めて顔を出すのです。

 それはエル・カンターレ宣言という最大級の仮面をかぶった時点で、宿命化していったのではないでしょうか。もちろん本物の悟りであれば、そうしたことは起きません。しかし、それが偽物が「仏陀」や「神々の長」の仮面をかぶると、大変な苦しみが来るのです。

 抑圧したさまざまな人間的感情や欲望が、潜在意識下で膨れ上がって、それが自我によるコントロールを逸脱して、逆に自我を振り回し始めたのが、OR氏の女性問題の心理的な背景にはあったのではないでしょうか。

 

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1 件のコメント:

  1. (コメント)エル・カンターレ宣言考を読んで

    (OR論④を読んだ読者からコメントをいただきましたので、ご紹介します)

    エル・タンターレ宣言考を読んで感じたことですが、結局、OR氏は本来の使命を認識できなかったということだと思います。
    又、時期を待てなかったということでしょう。

    天上界の指導を受けきれる悟りではなかったので、神聖な教えを自我我欲へと誘導してしまったのでしょう。
    初期に降ろされた霊言を、自分が偉いから降りてきたと勘違いしたのかもしれません。
    しかし、現実はそんなに甘くはない。
    悟りを得ていないものが以降、法を説くには限界があり、高級霊の霊言は降りてこなくなりました。
    霊言は降ろす霊人(高級霊、低級霊、悪魔等)が降ろさないと降りてはきません。OR氏は転落したことで、高級霊が降りてこなくなり、それ以外の霊人が降りるしかなくなったか、自分の意識もしくは潜在意識を使うしかなくなったと思います。
    結局、高慢心、偉くなりたいという自我我欲によって、転落したということでしょう。

    しかし、不思議なのは、エル・カン宣言です。
    高級霊の意思を振り切って、最高神になる必要がどこにあったのでしょう。
    これも高慢心によるものか、それとも、悪魔に騙されたのか。
    職場でも人の助けを受けて成功しているのに、一人で成功したと勘違いして、自分が偉いと思う方がいますが、それに近いような勘違いをしたような気もします。
    もし自分に悟り半ばで、高級神霊からの霊言が降りてきたら初心の謙虚さや感謝を忘れて、自分が偉いと思ってしまうかもしれません。そこに、元々自己の願望として内在していた大きな妄想や空想が肥大化してくると思います。
    これは明らかに自分を知らない状態です。自分の卑小さの裏返しです。通常なら現実に立ち返り反省するのですが、神宣言までしていますから高級神霊が自分以下に見えています。
    自分の卑小さの裏返しは、フライデー事件等に現れています。
    卑小な人間が金、組織の力を持つと手段を選ばず自己保身に走り、徹底的に自分に対抗するものを潰そうとします。
    受け入れて、静かに眺め、許す心がないのですから、悟りは遠のいていきます。

    こういうことを自分で思いながらOR論を読めば、その通りであると思えます。

    私も元会員ですが、今も会員である知人等が、今回のK会に関わってきた転生の課題で、脱会の理解に困難であるのは、天上界の指導もあったということです。今も会員である知人でさえも、その事を十分に感じていますから、ORを偉いと思っているのです。これが自ら霊言を受けたともなれば、慢心していくのは普通かもしれません。
    結局、ORは、霊言を受けていく過程で相当に慢心したのだと思われます。
    そこに妄想が加われば、自分自身が最高の神にもなってしまうのでしょう。
    その慢心があると、やがて悪魔の標的になって毒されていきます。
    今やOR氏もK会の組織も、すでに確実にそうなりました。悪魔に汚染された汚染教団への転落です。

    何十年も活動をしてきたとしても、OR、組織の誤りに気がついたなら勇気をもって、捨てるしか道はないのです。

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