2014年1月6日月曜日

名誉棄損裁判 判決文⑫


≪解説1≫

これまで判決文を、『舎利弗の真実に迫る』の記述に関する争点を中心に紹介してきました。この判決文は、最後にこう締めくくられています。

<判決文>

3 よって、その余の争点について判断するまでもなく、原告の請求はいずれも理由がないから、これを棄却することとして、主文のとおりと判決する。

東京地方裁判所民事39

   裁判長裁判官 小野洋一

      裁判官 國分隆文

      裁判官 中村雅人

 

≪解説2≫

 これでは読者にはわからないので、これまで紹介していなかった他の争点についても、まとめて紹介します。

<(争点3)損害額>

(原告の主張)

 ア 被告らは、本件書籍を社会的に広く出版販売することにより、極めて多数の人達に影響を及ぼしているのであり、慰謝料として3000万円が相当であり、弁護士費用として315万円が相当であるから、損害額は合計3315万円である。

 イ 原告の毀損された名誉等を回復するには、謝罪文を全国紙に掲載する必要がある。

(被告らの主張)

 否認ないし争う。

<(争点4)公正な論評といえるか否か>

(被告らの主張)

 本件書籍は、原告(注:種村修)が違法、不当な行為で幸福の科学の真の教えをないがしろにし、幸福の科学の信者をまどわし続ける原告の言動をとりあげたものであるから、公共の利害に関するものであり、原告らの行為によりまどわされる信者に対し、原告に関する宗教的真実を知らせるために出版された書籍であるから、専ら公益を図る目的に出たものである。また、被告らの意見の前提事実は主要な点において真実で、論評としての域を出ないから、公正な論評として違法性が阻却される。

(原告の主張)

 本件書籍の内容は社会的には無名な一個人である原告を誹謗中傷するものにすぎず、被告(注:大川隆法)ら自身、幸福の科学内部の問題であるとして公共性を自ら否定している。本件書籍の内容は、公正な論評とはいえないから、違法性を阻却されない。

<(争点5)対抗言論といえるか否か>

(被告らの主張)

 原告がブログに架空カウンセリングを連載掲載することなどにより被告大川、幸福の科学の職員を誹謗中傷したことに対する反論が、本件書籍である。本件書籍の出版は、その方法、内容において適当と認められる限度を超えない。よって対抗言論として違法性が阻却される。

(原告の主張)

 本件書籍には、被告らが主張する対抗言論の前提たるブログの存在や前提事実が明示されていないし、それに対する反論という形式もとられていない。また、反論であれば何を言っても良いというわけではない。相手方の名誉を毀損してはならず、本件書籍を全国的に販売するという方法においても限度を超えている。違法性は明らかで、阻却されない。

 

≪解説3≫

 以上で判決の全文の紹介をさせていただいたことになります。この判決文は不当裁判であり、このような判決が出て確定すれば、大川隆法氏等は霊言という形さえ取ればいかni
個人の誹謗中書を書籍化して一般書店で並べ、それを全国紙に広告しても、罪に問われないということになります。これは個人の人権にとってはゆゆしきことです。
 大川隆法氏は幸福の科学を単なる宗教としてではなく、宗教(世界宗教)、教育(学校)、政治(政党)、マスコミ(各種言論媒体を使った活動)を統合した「権能」として確立することを目的に活動を続けています。それはエル・カンターレはこの世でもあの世でも最大の「権能」を有する存在であると「エル・カンターレへの祈り」に説かれていることの具現化でもあります。

 今はまだ、国会に議席が取れない政党ではあっても、地方議会にはすでに幸福の科学の信者や元職員が議席を占めています。大川隆法氏は、宗教という世俗を超えた権威と、世俗の権力である政党、マスコミ、そこへ人材を補給し続ける学校を併せそなえた巨大権力を創り上げようとしています。学校があるので、じっくりと時間をかけて、この世もあの世も支配できる体制を造ろうという意図は明白です。そうした巨大な力(「権能」)の前に、それを批判する個人は、巨額の訴訟を起こされたり、霊言本で人格否定の誹謗中傷を加えられ、一般紙に広告され、大型書店にその本が積み上げられて、封殺されます。

 幸福の科学という権威と権力を一体化した力(権能)に対しては、司法は厳密に法の運用によってこれが悪用されないように、適正なブレーキの役割を期待されているはずだと思います。もしこれが放置されるならば、幸福の科学による人権抑圧はどこまでもエスカレートする危険性があります。私は、ささやかですが、そういう社会にならないように、一つの歯止めを、この裁判を通して掛けたいと願っています。それが現在、上告している理由であります。

 今後、幸福の科学と裁判をされる方のために、研究資料として、あえて私にとって不名誉な部分を含んだ判決文を、全文掲載することにしました。私の裁判が一つの踏み台となって、ほかの被害者の方のお役に立つことを願ってやみません。

 最後に、この裁判で頂いた全世界の人からの激励に、心から感謝申し上げます。

 
<希望のブログ>
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