2013年11月4日月曜日

依存性人格障害の視点から㉑克服のポイント(2)


自分の気持ちを口に出す努力


気持ちを抑える癖はありませんか?

依存性人格障害の人は、自分の気持ちを抑える癖がついています。自分の意見や気持ちを言ったり、主張したりすることをずっと控えてきたために、自己主張できなくなったり、自分の気持ちがあいまいで自分でもよく分らなくなっていることが多いのです。

たとえば、親の言いなりになって「よい子」を演じ続けるうちに、子供は思春期に入っても自分の気持ちが分らなかったり、どう表現していいのかわからないで苦しむことがあります。それが過食症や拒食症の背景にあることも少なくありません。

 そういうタイプの人が宗教団体に入れば、支部長や在家のリーダーの言いなりになって活動するでしょう。さらにいえば教祖や幹部職員の言いなりになって、疑問があっても自己主張ができないで黙々と教団の指示に従うだけになったりします。教団への疑問や、教団の方針と異なる気持ちを持つことに、罪悪感を持つ人も少なくありません。

 しかし、それでも内心の疑問は膨らみ続けるので、罪悪感と疑問の板挟みになって苦しんだり、不眠やうつ症状、病気などの身体症状が出たりします。

 

本当は何を望んでいるのですか?

 依存性人格障害を克服するには、自分の気持ちを口に出す努力をすることから始めてみてください。日ごろから、自分の気持ちを口に出して言う習慣をつけるのです。

「どっちでもいい」、「同じでいい」、「あなたが決めて」・・・

こういう口癖はありませんか?

もしあったら、そういう態度を止める努力をしてください。そのためには、一つ一つ自分の心にたずねて、「私は本当は何を欲しいと思っているのだろうか」「私は本当はどうしたいのだろうか」をはっきりと自己確認します。そして人任せにするのではなく、小さなことでも自分で決める習慣をつけるのです。

 

 こういう努力をしていくうちに、「自分が本当に望んでいるものは何か」「自分の本当の気持ちはどこにあるのか」が見えてきます。内なる心の声に耳を傾けてください。必ず自分の本心が聴こえてくるようになります。それが自分の人生の主人公となって生きる第一歩です。

 自分が何を望んでいるのかがわからなかったり、人任せ、上司任せ、支部長任せであれば、人生がどこへ向かっていくのかは非常に危ういと言えます。

 

家庭を大切にしたい心を抑圧していませんか?

 特に子育て中の方は、気をつけてください。本当は子供のそばにいてあげたい、家族を大切にしたいと思っているのに、宗教団体の指示で家庭や子育てを放棄して宗教活動にのみ没頭していると、あとで大変なつけが回ってきます。

「大救世主が生まれている現代は、全てをさしおいてでも伝道と布施にまい進すべきだ。子育ては来世でもできるが、大救世主のために働けるのは今世しかない。」

 こう言われて、家庭のことに時間を割くのを罪悪視していると、子供が心の中に地獄を作っていたりします。また夫婦の会話が無くなり家庭が崩壊していくことも少なくありません。

 「世界に教えが広がれば、その時には家庭を大事にすればいい。それまでは先ず世界を救うためにこの教えを広げることが最優先だ」と思っていると、永遠に家庭を大事にする日が来なくて、その宗教が広がるにつれて壊れる家庭が増えていくことになります。それはマルクスが最終ユートピアである共産主義ができるまでは階級闘争が続くとしたために、粛清と戦争が延々と続いた社会主義国とよく似た姿です。家庭が破壊され続けば、子供が苦しみ、やがて社会が崩壊していきます。ユートピアと逆の世界が広がります。

 


自分の気持ちを口にしてみよう

 家族を大切にしたい気持ち、子供のそばにいてあげたい気持ち、将来に備えてきちんと貯蓄をしたい気持ちがあれば、それをしっかりと認めて、その気持ちをまず口に出しましょう。

 次のような素朴な疑問があれば、それも口にしてみましょう。

・家庭調和が壊れていってはユートピアができないのではないか?

・仏陀が30歳近くも若い秘書と、離婚してすぐに再婚するのはおかしいのではないか。それは執着を断って出家した釈迦とは真逆の行為ではないか?

・お金お金で、お金がなければ悟りが開けず、救われないのは、おかしいのではないか?

・不悪口の教えがあり、悪口を言ってはいけないと教えているのに、電話では会員の悪口ばかりリーダー会員が言っているのは、どこかがおかしいのではないだろうか?

それを誰かに言わなくてもいいのです。まず自分で口にして、自分の耳で聞くことから始めましょう。そして、率直に何でも言い合える、裁かない友人を持ちましょう。そしてその人に言う練習をしましょう。そして慣れてきたら、自分の気持ちや主張を、それ以外の場面でも言ってみましょう。

これが依存性人格障害を克服する最初の一歩なのです。


<希望のブログ>

種村トランスパーソナル研究所「希望のブログ」では


人格障害についての全体像を解説しています。

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 境界性パーソナリティ障害はこちらです。
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