2013年7月8日月曜日

依存心に向き合う②


還俗直後の依存の病理


依存性パーソナリティー障害

私は、今から振り返ると、K会(幸福の科学)を還俗(教団からの退職)して後の数年間は、完全に依存性パーソナリティー障害の症状を呈していました。これはうつ状態の時にも顕著に現れるようです。

依存性パーソナリティー障害は「面倒を見てもらいたいという広範で過剰な欲求があり、そのために従属的でしがみつく行動をとり、分離に対する不安を感じる。」状態です。次の8項目中5項目が該当すれば、そう診断できるとされています。

(1)日常のことを決めるにも、他の人たちからのありあまるほどの助言と保証がなければできない。

(2)自分の生活のほとんどの主要な領域で、他人に責任をとってもらうことを必要とする。

(3)支持または是認を失うことを恐れるために、他人の意見に反対を表明することが困難である。(注:懲罰に対する現実の恐怖は含めないこと)

(4)自分自身の考えで計画を始めたり、または物事を行うことが困難である(動機または気力が欠如しているというより、むしろ判断または能力に自信がないためである)。

(5)他人からの愛育および支持を得るために、不安なことまで自分から進んでするほどやりすぎてしまう。

(6)自分の面倒をみることができないという誇張された恐怖のために、一人になると不安、または無力感を感じる。

(7)一つの親密な関係が終わったときに、自分を世話し支えてくれる基になる別の関係を必死で求める。

(8)自分が一人残されて、自分で自分の面倒をみることになるという恐怖に、非現実的なまでにとらわれている。

DSM-Ⅳ精神疾患の分類と診断の手引 新訂版)

 還俗直後の数年間を振り返ると、大半の項目に思い当たる経験があります。そこで、この依存性パーソナリティー障害の診断基準を念頭に置きながら、私自身の還俗直後の経験を振り返りたいと思います。

 
うつ状態への引き金

 私の還俗は、それまでの人生基盤そのものの喪失を意味しました。経済的基盤はもとよりですが、人間関係の基盤と精神的基盤が同時に喪失しました。

 私は極度の不安状態に陥りました。アイデンティティの崩壊が始まったからです。学生時代から追求してきた「宗教家」という自分のアイデンティティが崩壊しました。もう職業宗教家としては生きていけません。ではどう生きていけばいいのか。それがわかりません。自分は何者かもわからなくなりました。完全に方向性を喪失していました。

 職業宗教家として生きることができなくなりアイデンティティが崩壊する中で、「信者」であることにしがみつきました。前独直後は宇都宮正心館から徒歩10分のところにある自宅に一人居ると気がおかしくなりそうになり、布教誌を持って付近の家を一軒一軒訪ねました。伝道活動により信仰を確認することで、かろうじてアイデンティティの崩壊に耐えていたのです。

 人間関係も一気に喪失しました。K会というところは、いったん教祖から駄目だというレッテルを貼られると、それまで親しくしていた人もにわかに離れていきます。仰ぎ見られていた状態から、見下し見捨てる視線へと急激にかわります。周りの目が「天使を見る目」から「悪魔を見る目」に変わるという表現が、ぴったりだと思います。

もちろん全員がそうだとは思いません。私の還俗の発表があった時、職員の間からすすり泣く声が聞こえたと聞いていますし、還俗しても変わることなく接してくださった少数の職員はいました。しかし、私もそうだった覚えがあるので人を責められないのですが、総裁の下す評価が変わると、見方が一瞬にして変わります。悪く変わると居場所がなくなります。

K会では私たち人間を創造した創造主がエル・カンターレであると教えられています。エル・カンターレというのは教祖の意識体だと教えられていました。したがって私は還俗により魂の親から放逐されたような気分に襲われました。見捨てられ家を追い出される子供のもつであろう喪失感に近いのでしょうか。またそれまで自分の評価を教祖の評価に依存してきたので、人間としての価値が無くなったという喪失感も味わいました。

 「かけがえのないものを失うこと」を心理学では「対象喪失」とよび、対象喪失から「うつ」になるケースが多いことが知られています。私はかけがえのないものを喪失したことで、うつ状態になりました。自分に自信がなくなり、方向喪失してしまい、能動的に何かを決断することができなくなりました。

 ですから、次の仕事の準備のために、ハローワークに通ったり、自動車免許の取得のために教習所にかようことも、全部家族に指示されてようやくいけました。いい条件の仕事がなかったり、運転免許の実地試験がうまくいかなかったというだけで、はなはだしく落ち込んだりしました。そのたびに無力感と自身の喪失、そして失望、絶望が襲い掛かります。自分から主体的に何かができる状態ではなくなりました。こうなると必然的に生活の全般が依存的になりました。

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