2013年5月28日火曜日

死のないところに再生はない<種村トランスパーソナル研究所通信>


死と再生

 
 

 
 「死ぬのは苦しい。天吾くんが予想しているよりずっと苦しんだよ。そしてどこまでも孤独なんだ。こんなに人は孤独になれるのかと感心してしまうぐらいに孤独なんだ。それは覚えておいた方がいい。でもね天吾くん、結局のところ、いったん死なないことには再生もない」
「死のないところに再生はない」と天吾は確認した。
(『1Q84BOOK3〈10月―12月〉前篇 村上春樹著)
 
 村上春樹氏の物語は、なぜか心の深いところを揺さぶる力を持つものが多いように思います。きっと村上春樹氏自身が、心の深い部分と交流されているからなのだろうと思います。
 
 私がはっとしたのが、冒頭の引用部分でした。その時の思った気持ちは、言葉にするとこんな感じです。

  そうなんだ。いったん死なないことには再生はないんだ。
 
 
 私は、妙に納得した。腑に落ちた。
 そして、死ぬのは苦しい。

  その通りだ。だからあれほど苦しんだのだ。
  そして、あの時に古い自分が死んだ。

  死ななければ再生はないから。・・・
 

「人間はライフサイクルの、節目節目を通過するとき、内的には『死と再生』の体験をするように思われる。」(河合隼雄「イメージの心理学」)
 
  この河合隼雄さんの言葉が意味するように、大きな人生の節目の変化は、古い自分の死と新しい自分の再生のプロセスをたどります。
 
「死と再生」とか、同様の意味で「人生のイノベーション」という言葉は、ある意味でかっこいいのですが、古い自分を廃棄するとき、古い自分が死ぬときは、苦しく孤独です。その現実を、冒頭の言葉はありのままに突き付けてくれています。だからハッとするのです。

それでも、「死のないところに再生はない」と繰り返し思うと、「あの苦しみと孤独には意味があったのだ」と納得がいくような気がします。それは苦しみを乗り越える勇気を与えてくれるように思います。
 
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