2013年4月1日月曜日

自己愛性人格障害を考える(その4) 自己愛的妄想


自己愛人格障害の特徴と診断(2)

 
(2)自己愛的ファンタジーへの陶酔

 
自己愛性パーソナリティー障害の人の一つの特徴は、「途方もない大成功や理想の恋人との素晴らしい大恋愛によって、人生が一変し、自分にふさわしい本当の人生が始まるといった半ば非現実的な夢を強く抱いている」ことです。

 自己愛の誇大な願望が映し出された夢想を「自己愛的ファンタジー」と呼びます。これは現実的な野心や理想とはかけ離れた、現実から切り離されたところの夢想です。

 成功の階段を上っている間は、この「自己愛的ファンタジー」も、一つの原動力になっています。しかし、現実の歯車がかみ合わなくなり随所に行き詰まりが出てくると、このファンタジーは「現実から遊離したもの」になり、むしろ「現実に向かっていくことを妨げる」ようになります。

 たとえば、仕事についても、自分が夢想している理想とは違うのですぐにやめてしまったり、付き合っている相手も誇大な理想との差異に目がいきせっかくの出会いの機会をつぶしてしまうことなどがそれに当たります。こうなるとさらにファンタジーの世界に逃避して、現実と向き合うことを避けるようになります。

私が還俗して、なかなか仕事につけない期間がありましたが、この期間はやかりこの「自己愛的ファンタジー」を描いて、そこに逃避していたので、それが現実に向き合うのを阻害していたと思います。

しかし、現実に向き合い、それに傷つきながらも、何とかそれを乗り越えたときに、「等身大の自分」に自信を得ることができました。その後もいろいろ傷つくこともありましたが、現実にもまれながら精神的にタフになっていきました。

私の中には、今なおこうしたファンタジーを描いている要素はどうしても消えないのですが、現実に取り組んで一歩一歩を歩んでいる限り、このファンタジーは原動力になっているので、これはこれでいいのではないかという気がします。

OR氏を見ると、この方は自分の過去についてもファンタジーを描き、その人物になりきっているように見えます。ヘルメスの愛は風の如くの物語を見ると、アフロディーテとの物語が出てきますが、これを書いた当初は明らかにOR氏をヘルメス、きょう子氏をアフロディーテと信じていたはずです。そういう美しい物語をファンタジーとして描き、現在の自分たちの夫婦生活に投影していたのでしょう。結婚当初は大満足していたようで、大阪での「限りなく優しくあれ」の講演では、ルターの伴侶となった尼さんを例にとりながら、優れた女性が使命を持った宗教家の妻となって支える功徳は、弟子の僧侶が何十人いてもかなわないほどだという趣旨の話をされました。これは当時の私のような弟子が何十人いても、妻のきょう子さん一人の力には及ばないという意味で、一種の「きょう子さん賛歌」だと受け止めて聞かせていただきました。

ヘルメスの「愛は風の如く」の物語も、そうしたきょう子さんと自分をほめたたえたファンタジーだと思って読むと、納得がいきます。

ファンタジーを描いた時はよくても、その後に現実で躓くと困ることになります。そこで仕方なく、アフロディーテは何人もいて、そのうちの悪役がきょう子さんだったという、苦しいストーリーのファンタジーを描きなおさなければならなくなります。

 またヘルメスは浮ついた話が一つもない男女関係では潔癖な人物としてOR氏は言っていたのですが、のちにはヘルメスには北アフリカに別の妻がいてその女性に産ませた子供が法を継いだという話をし始めました。これも現実を投影して、現実を神話的に表現する必要があって作られたファンタジーだと思って聴くと、非常に意味深長な物語に見えてきます。

 つまりOR氏が描く過去世の物語は、現在の出来事を投影したファンタジーとして読むと、その背後にある深い意味が見えてくるのではないでしょうか。

 新しい奥様はガイアであり地球の生命体の意識だとされているようですので、結構なことだと思います。いつまでもお幸せに人生を歩まれることを願っています。ただし、これも全部、必要があって語られたファンタジーだと思って受け止めておくことです。そうすれば、後で修正が入ってもがっかりすることがないと思います。

 そういう視点でOR氏の語る未来の予言を見直ますと、これは彼の願望を理想化して、ファンタジーとして未来に投影したものだと解釈できます。彼が地上を去る頃には日本は偉大な神が降臨して法を説いた聖地として世界中の賞賛を一身に集めているという話がありました。これは彼が描いたファンタジーだったのです。

しかし現実は非常に厳しいので、未来予言が修正されて、このままいくと最悪の場合は地球は悪質宇宙人の植民地になってしまい、人類の多くは悪質宇宙人であるレプタリアンの食糧にされてしまうとか、日本は中国の植民地になって多くの日本人が北朝鮮と中国の奴隷にされてしまうという予言がされるようになりました。これを自分が新たな予言として語ると、また法の修正が入ったと言われるのでまずいので、別の霊人に言わせた形をとって、信者を恐怖心で縛り上げ、組織を引き締めて目標数字を達成させることに利用しています。

しかし、これは教団運営がうまくいかないことを、その苦しみをファンタジーとして表現しているだけのことなのです。こう考えると、彼のファンタジーに付き合って人生を無駄にするのはほどほどにしておいたほうがよさそうだ、という現実的な判断が生まれてきます。今までだまされていた思うと、悔しい思いもしますが、自分もファンタジーを描いてそれに酔いしれて高揚感を抱いた時期があったと認めて、それはそれとしてあまり恨みに思わないほうがいいと思います。

OR氏はファンタジーを描く力がけた外れに大きく、それに多くの人を巻き込む力があるわけです。ここまで力があると、あの世でも霊界の一角を創るぐらいのことができるのではないでしょうか。ただしその世界は恐怖心による支配がなされている気がします。

なお、OR氏は「自己愛」が強すぎるので、それが満たされないときは、破滅的な未来を描きます。しかしその未来は、全人類が滅ぶという未来です。「自分が滅ぶくらいなら全人類を道ずれにしてやる」という破壊衝動(破滅への意志)をそこに感じてしまいます。これはきわめて祟り神的な発想ではないでしょうか。

私は彼が描くファンタジーの中に、彼の本質があると思います。初期のヘルメスの物語に見る明るく建設的なイメージと、近年描き始めている暗くて破滅的な祟り神的なイメージの、両方のイメージを併せ持った存在。それがOR氏の本質ではないかと思います。

 
 ユングはキリスト教世界で説かれている神には、二つの顔があると指摘しました。善の顔と悪の顔です。これは愛の神の顔と祟り神の顔と言ってもいいのかもしれません。

 私は旧約の世界でエホバという神は、OR氏が指摘するエンリルがその方だと、今のところ思っています。エンリルには善と悪の二つの顔があるのだろうと思います。そしてその方と一緒に地球に飛来したのがOR氏ではないかと想定しています。OR氏のファンタジーを分析して二つの顔が出てきたのは、お二人が同一種族である証ではないかと思います。この方は、エンリルに匹敵するぐらいの力を持ち、ミカエルとは双子の兄弟であると言われていた方ではないかと想定しています。この方の善の方面が出た場合には「美と知の星・地球」という美しく賢い世界を創り出し、この方の暗黒面が出た場合には、嫉妬と恐怖が支配する暗黒の世界ができてしまうのではないかと思います。

 またこの方の特徴は、自分がなりたかった方になりすますという特技があると思います。これは一種のカメレオン的な能力です。そのために釈迦、ヘルメス、トス、リエント・アール・クラウド、ラ・ムーなどの仮面を被っているのだと思います。OR氏にカメレオンの傾向があるので、その弟子もまた、自分たちが憧れたり、戦って負けた相手が自分の過去世だと言いたがるのです。これは守護霊でもそういう傾向があるのです。それがこの種族の一つの特徴ではないかと思います。その奥にあるのは、やはり嫉妬心でしょうか。そういう説明をすると、いろんな疑問が解けてくるように思えるのです。


(引用は岡田尊司著『パーソナリティー障害がわかる本』(法研)からしています。)


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1 件のコメント:

  1. <読者から頂いたコメントです>

    ズバリ私にも当てはまります。私も両面もっています。
    だから、今世は愛を深く学びに来ていると思います。
    又、中道を深く学ばなければなりません。
    できれば、裁きの傾向を愛に返還して帰りたいと思います。
    魔に狙われたり、害されたりしてきたのは、この裁きの部分の影響も大きいです。
    愛が深まるにつれて、魔に襲われなくなりました。
    裁きが強くなると、念の力も増大し、破壊的な思いや力が出ます。
    愛が強くなると、念というより、単純に愛するという思いが強くなります。

    教祖の正体は、だいたい同じ推測です。
    K会のいうエンリルそのものかもしれませんね。
    本来の霊的パワーはもの凄いですから。

    でも今となっては、どうしようもなく、この傾向性を人生かけて治していこうと思います。

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